「タイトルは、ご愛敬であるが、内容は意外に深く、人間の体がなぜ花粉症を起こすのか、よく解り、どの様な目的で栄養素を体に摂取すべきかを分かりやすく解説している内容をまとめて起きます。
花粉症は簡単にいえば、本来、人に悪さをしない無害な花粉を体が有害だと誤認して、それを排除しようと過剰に反応していまうアレルギー反応である。
アレルゲンになる可能性を持っているものには、スギ・ヒノキ・ブタクサなどの花粉の他に、ウイルスや細菌、カンジタなどのカビの仲間である真菌、穀類、卵、牛乳、大豆などの食べ物、ネコ、イヌなどペットの毛やフケ、ダニやハウスダストなどがあり、私たちの身の回りに至るところに、アレルゲンは潜んでいる。
アレルギー反応による症状は、目のかゆみや涙、鼻水、くしゃみ、皮膚のかゆみ、蕁麻疹があらわれることもあり、なかには、生命を脅かすほどの深刻な健康被害をもたらすアナフィラキーと呼ばれる反応を引き起こすことがある。
花粉症を発症した人は、他のアレルギー性疾患を発症する可能性があるが 、花粉症を完治させることで、他のアレルギー症状を軽減したり、完治させることが可能である。
花粉症の治療で、「ケナコルトA」というステロイド剤を投与は、日本アレルギー学会からは「望ましくない」との警告が出された。
現時点の花粉症の最新治療、手術療法「レーザー」舌下減感作療法(舌下免疫療法)の治療の矛盾点を解説している。
オーソモレキュラーは細胞レベルの栄養素に着眼した画期的な療法で、カナダの精神科医で生科学者でもあるエイブラム・ホッファー博士が治療を確立し、ライナス・ポーリング博士によって世に広められた。
厚生労働省が「日本人の食事摂取基準」として一日に必要な栄養素の基準量を示しているが、これは欠乏症を起こさないための最低限必要な数値であり、決して、健康を維持するのに十分な量とはいえない。
例えば、ビタミンCの場合、欠乏症である壊血病を予防するなら一日50mgで足りるため、長年、基準量は50mgで、2000年から100mgへと引き上げられた、しかし、オーソモレキュラーの考えに基づくと、風邪を予防するなら1日最低でも500mgは必要で、肌のためには、1日2000mg以上はとりたく、ガン細胞を撃退するなら、血液中の濃度を3500μg/mLまで上げるために、錠剤を飲んではとうてい無理であり、点滴投与になる。
花粉症にならない体質づくりでいえば、粘膜を理想的な状態に維持することが何よりも大事である。
私たちの組織や臓器は基本的に細胞の集合体であり、それらの細胞からつくられたタンパク質が主な構成成分で、皮膚や髪の毛や爪などの組織をよい状態に保ち、脳やその他の臓器の機能を高めるためには、タンパク質の入れかえを速くすることがポイントになり、そのためにタンパク質を食事から摂取して、ビタミンやミネラルの働きによって吸収されたタンパク質の代謝回転をよくすることが大事になる。
花粉症も含めて体内のトラブルが起こっているときには、たいてい炎症という反応が起こり、炎症が起こっているときはタンパク質の代謝回転が速くなり、よりタンパク質の必要量が増す。
摂取エネルギー源が十分でないと、タンパク質の必要量は増えて、摂取カロリーが少ないと、せっかく食べたタンパク質もカロリー源として燃やされ、代謝回転が衰えて、ターンオーバーが遅れて老化が早くなり、むやみにカロリー制限のダイエットをすることはオーソモレキュラーの妨げになる。
1日あたり200~400キロカロリーの中等度の運動(ちょっと歩いたり、自転車をこぐくらい)をしているときに、タンパク質の必要量はもっとも少なくなり、激しい運動をすれば、それだけ消費エネルギーが増えるため、タンパク質の消費量も増える、面白いのは、じっとしていても、同じようにタンパク質が消費される。つまり、運動不足の人は適度に運動している人よりタンパク質が必要で、寝たきりの老人がどんどん痩せて手足が衰えていくのは、タンパク質のロスが大きいからである。
生活習慣や食事、環境などによって、
タンパク質の必要量には10~40%の個人差が生まれ、一般的な「必要量」は、まったくあてにはならなく、むしろ「必要量」は最低レベルを示していると考えていい。
タンパク質の量が不足しているからこそ、さまざまな細胞の機能が低下して花粉症に弱い体質になっている。
ただし、タンパク質の摂取には、同じものを連日食べないことが重要で、同じタンパク質を連日とることによってlgG型の免疫グロブリンが作られ遅延型アレルギーを形成することがある。
花粉症の人はたいてい腸内環境が乱れていて、「腸内環境を整えること」は、オーソモレキュラーによる花粉症治療の重要なルールになる。
免疫細胞がアレルゲンにさらされると、そのアレルゲンだけに結合するIgE抗体が作られ、現在、200種類以上のアレルゲンに対するlgEを測定でき、この検査で花粉が体の中に入ってきた後の反応をみている。
IgA抗体は、ストレスや過労によって減ることが知られていて、ストレスや過労が重なったとき、普段であればアレルギー反応が起こらない食材でも反応が起こってしまう。
腸内に定着している善玉菌を増やすのは、乳タンパクの弊害が心配されるヨーグルトよりも、キムチや野沢菜漬の漬物である。
腸は食べ物が入ってくると出来るだけ小さく分解してから吸収し、分子の大きいまま吸収すると、人体とは別の異物として判断してアレルギー反応を起こしやすくし、腸管の壁は、「タイトジャンクション」(粘膜細胞がたくさん寄せ集まり隣同士がしっかりとくっつきあう細胞と細胞の固い結びつき)でできていて、小さな分子が少量しか通り抜け出来ないが、「リーキーガット症候群」(腸洩れ症候群)のようにタイトジャンクションがゆるんでザルの目が粗くなると、末梢化で分子の大きいまま腸壁から漏れでて、やすやすと体内に侵入していまう。
リーキーガット症候群は、腸のバリア機能を破壊して、免疫システムをダウンさせ、アレルギー症状などさまざまな炎症を招く。また、糖尿病の原因にもなり、さらに、体内の解毒作用を担っている肝臓は大きな影響を受け、解毒作用が低下すると、毒素が体内にまわることになり、健康障害を起こす悪循環に陥る。
腸は独自の神経ネットワークを持っていることから「第2の脳」とも呼ばれ、「第1の脳」と「第2の脳」とは、自律神経やホルモン、神経伝達物質によってお互いの影響を与えあっている「脳腸相関」がある。
腸の環境が悪くなると、心や精神にも悪循環を及ぼし、腸内環境を整えることは毎日健康で幸せに暮らしていくために、とても重要なことである。
糖質には糖化があり、糖化が進むと、「AGE」という物質ができ、AGEが蓄積すると腸内が荒らされ、免疫システムも正常に機能しなくなり、アレルギーを発症しやすくなる。
口の中で甘みの刺激を受けると、抗菌タンパク(細菌やウイルスを防ぐ免疫機能)が出なくなり、口から花粉などのアレルゲンが侵入しやすくなる。
糖による害から体を守るには、糖質の摂取を制限して、糖濃度を上げないようにすることが一番の対策である。
花粉症に対する基本は7つで、
①タンパク質をとる(乳製品は控える)
②質のよい脂質をとる。
③糖質を控える
④ビタミンDを摂取する。
⑤腸内環境を整える。
⑥女性は鉄、男性は亜鉛をとる。
⑦摂取量のポイントは、体にとって理想的な量であること。
筋肉には、遅筋と速筋があり、速筋は加齢とともに繊維が減り鍛えづらくなるが、ビタミンDには、この速筋の繊維を増やす作用があり、筋力量が低下して身体機能が低下する「サルコペニア」や、「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群)を予防する効果も期待されている。
人は毎日食べるものでできています。今日あなたが口にするもので、未来のあなたは決まり、それは日本の未来へとつながっていきます。と締めている。
個人的に余りにも酷すぎる医療業界の著書を読みアサリ、20年以上、正直、どれだけの医者がリーキーガットの事を正確に理解しているか、投薬療法を中心とした医療を見れば、投薬が患者に向いていない事がよくわかる、今の国民の殆どが、薬がどういうものか理解していない、この著書に興味がありる方は、是非!松本光政氏の「かぜ薬は飲むな!」をお薦めしたい、そして、ドラック・フリーを考察した上で、オーソモレキュラーの栄養療法を純粋に学んでもらいたい、まぁ、花粉症を患っている医者には、アレルギー疾患は治せないので、患者は医者を選んだ方がいいだろう!今後の溝口先生の活動を心から応援したい、お薦めの著書です。」