ドーハ経由で
関空に向かう
アブダビからの帰国便で隣の席だったのは、30歳超に見えるおっきな黒人男性。ハロー!と言って、荷物を棚に入れようとしたら、チビすぎてうまく入らない。立ち上がって手伝ってくれた。ありがとう!って座って話し始めた。
どこから?と聞くと、「難しい質問だ。」と言う。湾岸の方?と聞くと、首を振って、「
アトランタ、
ジョージア。」だと。おお、
アメリカ人。大阪に行くの?観光?と聞くと、「沖縄まで。」。あ、
海兵隊?と聞くと、「ワイフが沖縄にいる。」ああ、日本人の奥さんいるんだ。と思って沖縄の郷土料理やらダイビングの話やらしても何にも知らないなあと思いながら、私の住む
アブダビの話やら、
ラクダのことやら、
アブダビで出会う
パキスタンの
ペシャワールやワジリスタンやスウェットバレー出身のタクシーの運転手が話す故郷の美しさと
アメリカ軍の爆撃の話、テロと全く関係ない村が攻撃され、子供を殺された親達が
アメリカと戦おうとしたらテロリストと呼ばれ更に攻撃され、更に多くの人と子供が殺され、街が壊滅して避難し、僕たちはHomeも故郷も失った、僕たちには殺されても戦う権利もない、僕たちには声がない。でも今は新しい場所で落ち着いてゆったりと暮らしていると話してくれたこと。今だに亡くした子供を思い泣き暮らす母親のこと、
アメリカのアフガン侵攻に怒って、
ウズベキスタンからアフガンに入ろうとしたけど途中で奥さんと出会って戦わずに帰って来て結婚したビッグママの次男の笑い話しなんかしながら、奥さん、沖縄の人なんですよね?と確認すると、「嘉手納基地で働いてるジャマ
イカ人。」
なんだ。やっぱり奥さんは軍関係者。あなたも嘉手納基地で仕事?と聞くと、「数ヶ月から半年単位で海外を移動して、たまに沖縄の家族の元に帰る。」今まで行った国は?「中国、イラン、
パキスタン、クエート、オーストラリア、
アフガニスタン、そしてジャマ
イカ、、、」え?
パキスタン、
アフガニスタン?クエート?
アフガニスタンでナニしてたの?と聞くと笑って答えず。話題を変えて、体格いいけどスポーツしてる?って聞くと、肩に大きな傷を負ってからはワークアウトするだけって。どこでけがしたの?って聞いたらまた笑って答えなかった。戦闘員だ。そんな気がしてたから、紛争地帯から
アブダビに働きに来ている人達の故郷の暮らしぶりやエピソードを、面白おかしく話した。
アメリカの教育の不公平さ、人種差別の問題、私達が
アメリカ8000キロ車の旅をした時に痛感した、
アメリカ人と銃の切り離せない関係、いろいろ話しながらいろいろ教えてもらった。