Tama語録

ふつうのおばさんのTamaさんです。考えてる事や感じる事をゆるゆるに、でもココロ込めて書き留めていきますね。長く緩くて寛容な国に住んでいたので、ちょっとユルいです。(事情あり、アイコンは10年程前の写真です。)

「豊かさ」について

 
またしても成金バブリーなアブダビが紹介された番組放映の後、「豊かさ」についてまた考えました。油ゼニで急成長するアブダビには、満金アラブ人と、「先進国」からの労働者、「発展途上国」というレッテルを貼られた国からの労働者が混在しています。格差はありますが、経済格差を前提にそれを利用して「発展途上国」から働きに来ている人達なので、社会不安はなく、日本より安全です。
普段から誰にでも挨拶をするのと、ここでは誰しも人の垣根が低いので、誰とでも家族状況やお給料やといったプライベートな話ができます。タクシーに乗って降りるころには、運転手さんの故郷、ご両親の健康状態、子供の数や年齢、故郷の家のつくりや取り巻く環境までわかっていたりします。
そんな中で伝わってくるメッセージは、パキスタンペシャワールやスウェットバレーやあのワジリスタンやバングラデシュの田舎などから来た人たちが、本当に自分の故郷を愛し、美しいと思い、幸せな暮らしがあると考えている事です。インフラも整っておらず、電気も不安定。でも自分の仕送りで両親と家族と兄妹が食べて行って、畑や庭で野菜と鶏や羊を育てて、子供達はちゃんと学校に行って、大人はゆったりとご近所さんも一緒にクリケットをして、みんな仲良くて、本当に美しい、いい暮らしだと。電化製品はなくても、急がないから大丈夫なんだって。アブダビではみんな忙し過ぎて、家族との時間がなくて、人がいつも怒ってるって。自分を育ててくれた親に、今こうして恩返しができて、自分を誇りに思うって。って言われた時には、涙がちょちょぎれました。「先進国」は何をしてるんだろう。先走って何を忘れて来ちゃったんだろう。
彼はもうすぐ故郷に帰り、今度は弟の出稼ぎの順番。自分はゆっくり家族との時間を楽しむそうです。お金なんてそんなにいらないし、アラーも付いてるし、もっと子供も作るんだ。って笑ってました。
「先進国」って?
発展途上国」って?
「豊かさ」って何なんでしょう?