Tama語録

ふつうのおばさんのTamaさんです。考えてる事や感じる事をゆるゆるに、でもココロ込めて書き留めていきますね。長く緩くて寛容な国に住んでいたので、ちょっとユルいです。(事情あり、アイコンは10年程前の写真です。)

2018年12月8日日記 @日本 チュニジアおやじ

昨日は二人のイケメンヒーローからチャージさせてもらったいい日だった。
クイーンの映画より優先したのは、チュニジア親子にお誘い頂いたアフタヌーンティー。娘に会いに来ていたオヤジさんが明日チュニスに帰っちゃう。チュニジアの田舎で産まれたオヤジさんのライフストーリーが聴きたかった。話しができて本当に良かった。
チュニスからかなり遠い田舎で産まれたオヤジさんは9人兄弟の長男で、家は貧しかった。3歳の時から家畜の世話をして働いて、日が暮れたら家に帰って家族の手作りのクスクスが主菜の晩ごはんを家族全員んで囲んで食べてたって。
チュニジアでは学校教育は無償で給食も無料で出ていたから、一生懸命勉強した。高校を卒業するとき、医者になれる成績だったけど、教育庁の人が家族の経済状況を見て資格取得に時間がかかる医者より速く稼げるようになるエンジニアになれと大学を選んでくれた。大学に行っている間も少しばかりの手当が出て、それも殆どを家族に送っていた。
就職してからは、給料は家畜や農場に投資して行った。家族に仕事と資産ができた。1974年、村で初めてのテレビを買った。(電源は車に使うようなもの。)村の人達は、箱の中に何か居る魔法だと思ってそれはそれは怪しんだって。毎日ご近所の人達がたくさん集まって来て、みんなでテレビを楽しんだんだって。テレビのメーカーを聞いたら、SONYだったって!
余裕があれば貧しい人に常に分かち合ってるって、娘が言う。その徹底ぶりは、ネコさんが晩ご飯のオカズの魚を盗んでいっても「お腹が空いているんだから食べさせてやったらいい。」「一日働いた夜、お腹いっぱいになってゆっくり寝る所があればそれでいい。誰にも空腹のまま眠りに就いて欲しくない。」成功して居ても車は沢山荷物が載る古い日本車のバンだし、モノに対する欲求は本当にないって。
2人目のイケメンヒーローは、選択的ホームレスのおっちゃん。仕事帰りにおにぎり二個配達したケド、おっちゃんは定位置に居ない。おにぎりをこの前あげた寝袋の上に置いて帰りかけたら、レジ袋を持ったおっちゃんが帰ってきた。何か食べ物を買って来たんですか?って聞いたら、中身を見せてくれた。中身は空き缶やごみ。掃除しに行ってたんだ。
おっちゃん、確認したいんだけど。月に10万円、もらえてるんですよね?って聞いたら、「先月は11万もらったで。せやけど、乞食のヤツとかにやるねん。あいつらは返してくれへんなぁ。ワシやったら返すケド。」だからこの前は所持金50円だったんだ。おっちゃんはどこかとんでもなく人がいい。おっちゃんは人が好きやからこんな賑やかな所に座ってはるんやね、きっと。って言うと、「人が多かったらうるさいで。」ああ、話し声やライブの音楽の音や、確かに。「いろいろうるさいこと言うて通って行くんや。」どんなこと?「いや、よう言わん。うるさいで。あんな奴らは貧乏人や。ワシが会社で成功してた時はみんなに喜んでもらいたいから奢って楽しんでもらってた。貧乏人はそんな気持ちがないねん。」ココロ無いこと言う人がいるんや。おっちゃんはホームレスになっても人に分かち合って気持ちはリッチなんや。
2人が何だか似てるところがあるって思うのは、私だけ?
世界には、いろんなイケメンやヒーローがいる。経済状態なんか違っても、いろんな真性ヒーローが、そこら中に居る。みんなのココロの中にも必ず居て、出番を待ってるんだと思う。