弟はそれは酷い小児喘息だった。だけど。自然豊かな大きな家から、ごみごみしたところにあった小さな大阪のベッドタウンの社宅に引っ越してから、ピタリと治った。不思議なことがあるものだと、母も周りも理解できないで居た。
田舎では山と田んぼと畑の自然の中の広い家で、曽祖父、祖父母、父の妹弟との同居。嫁の一番弱い立場の母はストレスのカタマリ。父の転勤で大阪の社宅に引っ越して初めて畳に大の字に寝転がって、笑いが止まらなかったって言ってた。
私が大人になってから、朝日新聞に小児喘息と母親のストレスによる子供の免疫力低下の関係性について書かれたコラムを読んだ。周辺環境が悪化したのに弟の喘息が治った理由も、すっきりと理解した。