Tama語録

ふつうのおばさんのTamaさんです。考えてる事や感じる事をゆるゆるに、でもココロ込めて書き留めていきますね。長く緩くて寛容な国に住んでいたので、ちょっとユルいです。(事情あり、アイコンは10年程前の写真です。)

「愚行権」

愚行権」について
私が一番面白くも悩ましいと思う権利に「愚行権」というコンセプトがある。
愚行権」を尊重するということは、如何に愚かな行動に見えても、その人の自由意志と選択を尊重することを優先し、自分の価値基準で修正したり否定したり禁止したりしないこと。
批判否定提案を自由意志と尊厳を代償として受け入れて安全性や効率やクオリティが高まるとしても、その結果では幸福感は得られず、失敗しても完璧でなくても効率が悪くても、自分の自由意志と選択が尊重され否定されないことで人としての尊厳と自由を維持する方が幸福であるということかも。
悩ましいのは。その尊厳ある自由意志(愚行権)の行使の結果が、自己責任で完結できずに、周囲を巻き込む場合なんだけど。
以前にある障害がある市民への支援業務を長く続けていらっしゃる方と話をしたとき、私が最善には見えなくてもご本人の選択を優先すべきだと思うと言ったら、「そうなんですよね。最近はウチでもなるべく手や口を出さないように、やりたいようにやってもらうように変わってきています。」と教えてくださった。
それは、全ての支援の目的がエンパワメントであるべきと考えると、自然なことなように思う。
自分の価値判断で否定せず、尊厳と自由意志と選択を尊重する「愚行権」の考え方。日本に必要なアプローチかもって、ふと考える、春の朝なり。